夏の夜に聴きたい曲(3) 君の知らない物語
アニメ「化物語」のエンディングですね。
あまりアニメは見ないのですが、化物語は色々尖っててめっちゃハマりました。
偽物語以降は全然見ていないので、知識は思いっきり偏っているのですけれど。
星空みたいにきらきらしたキーボードの音色が印象的な曲です。
確かに星が降っているみたいな感覚。
「あれがデネブ、アルタイル、ベガ」
君は指さす夏の大三角
覚えて空を見る
夏の大三角がその三つで出来ていることは有名ですが、
実際、どれがどの星かまで知っている人ってそうそう居ない。
小学校で習った時には、デネブって誰やねん、という感想しか出なかったのですけれど。実際に星空を見てみると、意外にデネブの存在感は大きい。
七夕の夜、思い出して夜空を眺める時に、織姫と彦星二人だけの夜空とはならないんですよね。
この歌詞は、一番だけの印象で言えば、楽しそうな青春群像劇ってところですけれど。
実際には、それを失った後の思いを描いた曲。
では、なんで失ったのか。
本当はずっと君の事を
どこかで分かっていた
見たかったって
届きはしない
だって、これは夏の大三角のことを歌った曲だから。
楽しげなひとつ隣の君
私は何も言えなくて
隣にいるのに、何故か遠くにいるような。
それは、君の視線がこちらを見ていないから。
デネブ、アルタイル、ベガ。
夜空には星が3つ並んでいる。結ばれるのはふたつだけ。
「君の知らない物語」というタイトルは象徴的。
こんなにも強い気持ちがあって、それに見合うだけの歴史があった。だけど、君はそんなことを全然知らない。
だってこっちのことなんて見ていないから。
デネブははくちょう座の一等星で、七夕の夜、織姫と彦星のために天の川に橋をかける。
でもそんなこと、誰も知らない。デネブって誰やねんとか言われる。
織姫も彦星も覚えていない。
遠い思い出の君が
指を差す
無邪気な声で
あなたは、それならそれで、良いけれど。
そんな七夕の歌もあります。