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7月のプレイリスト「夏の夜風に吹かれるリスト」

7月のまとめとして、「夏の夜風に吹かれるリスト」を作りました。

これも曲が多すぎて全部紹介できなかったのですけれど。

賑やかな曲というよりも、夏の夜風に吹かれながら聴くのは内省的な曲が多いイメージです。

 

【プレイリスト作成時のルール】

1. プレイリストはCDアルバムの一般的な曲数である10曲。

2. 同一アーティストの曲を複数入れない。

3. Sportifyに存在する曲のみを使用。

 

 

1. Shakatak「Night Birds」

その昔、日本にフュージョンブームを起こしたらしい、ほとんどインストみたいな洋楽です。

夏の夜に聴きたい曲というと、まずはこれを思い出します。

テレ東系の日曜朝の番組「男子ごはん」では、メイン食材が鶏肉の時に必ず流れるんですよね。凄まじい選曲。

リズム隊の低音が弱いため、聴いていてなんとなく物足りない気持ちになるのですが、夜中に飛ぶ鳥を描いた曲としてはこれで正解なのかも。

地に足が着いていないと動けない、そんな生物に鳥の気持ちは分からない。

 

小室系のアルバムにありがちな「1曲目Interlude」のイメージですかね。

 

 

2. きのこ帝国「クロノスタシス

7月の記事で紹介済みです。

時間が止まるように見えるよね、と主張することで、逆説的に時間に抗えないことが浮き彫りになります。

 

 

3. 杏里「夏の月」

これも紹介済。

葉山の夜の海は、同じ湘南でも江ノ島とは違って静かなのです。

昼間の賑わいが嘘のよう。

終わった時間を見つめる場所としては最適で、舞台設定ともども美しい曲です。

 

 

4. 米津玄師、DAOKO「打上花火」

夏と花火。

一瞬の輝きを放つ時間の美しさは、その真っただ中にいるときには分からない。

終わってから見つめ返すから、より美しく見える。

 

この曲は「打上花火、下から見るか?横から見るか?」というアニメ映画の主題歌でした。

これは元々、フジテレビの短編ドラマシリーズが原作だったんですよね。

何故かタモリが出ていて、ミステリー要素の無い世にも奇妙な物語みたいな番組でしたが、

岩井俊二監督が担当したこの回だけオーラが全然違ったのを覚えています。

少年たちの、ひと夏の心の交わり。確かに小学生の頃ってこうだった、って。

結局、夏を思い出そうとすると、真っ先に出てくるのは小学生の頃の夏休みです。

 

 

5. HYDE「SHALLOW SLEEP」

紹介済。

夢と現実の間を揺蕩うようなHYDEさんのボーカルをそのまま曲に落とし込んだような作品です。

 

 

6. GRAPEVINE「スロウ」

紹介済。

それにしても、夏の夜に似合う曲、眠りが妨げられまくり問題。

確かに熱帯夜って寝づらいよね……

 

この曲は熱帯夜を思わせる暑苦しさなのですが、

ボーカルの田中さんが歌うメロディーが一陣の風のように吹き抜けていくのが魅力です。

この人の、人の話に全く耳を傾けないようなマイペースさがそうさせるのでしょうか。

 

 

7. 椎名林檎「長く短い祭」

この曲は椎名林檎のソロ曲というより、後に続くアルバム「三毒史」のゲストボーカル曲の一部と捉えたほうが良いと思うんですよね。

というか、この曲の完成度や座りの良さが後の三毒史を作った、というシナリオまであり得るのではないかと。

事変の熱心なリスナーではなかったので、浮雲さんのコーラスがどのようなものかは全く知らなかったのですが、この曲における彼の存在感は半端じゃない。

ツインボーカルというより、完全に椎名林檎を食うくらいの強さを感じます。

この曲に限っては、メインが椎名林檎じゃなくても何とかなるかもしれないけど、浮雲さんは浮雲さんじゃないと完成しない。

※でも、マークパンサーなら……とか考えてみたりする。

 

彼らの歌声の絡みは情熱的で、タイトルの「長く短い祭」そのもの。

真夏の夜の、情熱的な一夜の祭りを思わせます。

 

 

8. aiko「花火」

紹介済。

7曲目の長く短い祭からのつながりが自然でびびります。

 

この曲に関しては、夏に聴きすぎたせいで、「これを聴かないと夏が始まらない」的な存在になっている気がします。

もしかすると、邦楽の夏曲の中で唯一、人気面でサザンやTUBEにタメを張れる曲かもしれません。

内省的なのに凄く映像的。aikoの作詞能力の凄さが詰まっています。

 

 

9. 野猿 feat. CA「First impression」

紹介済。

 

こういうFirst impressionっていうのは、うまくいったとしても大抵長続きしないものなのです……

それは多分、色々な理由があるのですけれど、

この曲に関して、CAさんが嫌がって辞めてしまったのは美しい結末だったのかもしれません。

強いエネルギーをもって始まったものが、徐々に輝きを失って自然消滅では悲しい。

そうやって、その美しさは永久に残るわけです。

 

 

10. mol-74「▷(Saisei)」

紹介済。

今さらになって、特殊文字の三角は一部環境で文字化けするのではないかと危惧し始める。

 

夜のリストの最後は夜明けで終わりたいところです。

内省的な夜の最後は、せめて前向きになろうって一瞬の決意があれば。