クリスマスの街を彩る曲(4) M
浜崎あゆみ「M」
プリンセスプリンセスじゃないほうです。あっちも良い曲ですけれど。
この曲については、広瀬香美さんの歌ってみた動画が最もダイレクトに良さを伝えてくれています。
見たことがない方は是非。
展開がダイナミックで美しい曲です。
同じことを繰り返しているようで、だけど徐々に熱が高まっていく構成。
これ、言うのは簡単だけど、聴かせ続けるのは本当に難しいんですよね。
全てはメロディーが美しいから成立する楽曲です。
1サビ(ボーカル、キーボード in)
→イントロ(ストリングス in)
→1A(ストリングス out)
→1A'(ストリングス in)
→1B(パーカッション in)
→間奏(ドラムセット in)
→2A, 2B
→2サビ(キーボードの音変化)
→ギターソロ(エレキギター in)
→3サビ〜
という感じ。
ベースが居ませんが、「M」という存在を見上げるふわふわした熱量感の表現には必要ないという判断からなのでしょう。
この曲では、見ている対象は空の上であり、地に足のついた現実ではないのです。
特に、サビに入った瞬間に全ての楽器の重心が一気に上に向きます。
キーボードの音も、ピアノから金属感のある音へ。
もちろんボーカルも例外ではなく、高音の連発、かつ、ずっと上昇していくメロディーに変わります。
この現実離れ感は凄い。
ここまで来ると、相手に対する一種の信仰心みたいなものを感じます。
それこそ『Maria』みたいな対象。
相手が誰なのかはまぁ良いのですけれど、
理由なく始まりは訪れ
終わりはいつだって理由を持つ…
というのは今になってみるとだいぶ示唆的。
っていうか皮肉的…
アーティストだなぁ。
モチーフといい、MVの感じといい、クリスマスにぴったりの曲です。
クリスマスに聴きたくなる曲って、ある程度の温度を感じるものが多いですよね。
やはり、寒い時期に暖かい、もしくは熱い曲を聴くからこそ強烈に印象に残るのかな。