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クリスマスの街を彩る曲(8) All I Want For Christmas Is You

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

 

 

おそらく、世界のクリスマスポップソングの中で最も有名な曲です。

毎年、クリスマス時期には必ずどこかで聞くことになりますけれど、やはり何度聴いても良い曲であることに変わりはありません。

というより、これを聴かないとクリスマスの感じが出ないよね。

 

もはやクリスマスのスタンダードナンバーとなった感もありますが、リリースは1994年と、思ったよりも最近の曲でした。

例えば30年前にはこの曲が無かったわけです。その頃のクリスマスにはどんな曲が流れていたんでしょうね。

今となっては想像もつかない。

 

この曲の良さは、何よりも楽しい曲であること。

鈴や鉄琴、キーボードが、楽しげにジャンプするような音を出し、

飛び跳ねるようなメロディーと、幸せ感にあふれる歌詞。

そして何より、楽しそうに、気持ちよさそうに歌うマライア。

全てが暖かな空気に満ちているし、やっぱり、演者が楽しそうなのが一番良いです。

 

確かに、これくらい歌えたら楽しいだろうな。

 

 

この曲の邦題は、「恋人たちのクリスマス」。

何というか、すごく商業的なタイトルを付けたものですよね。

この曲の世界観って、あくまでも、

『世界にはあなたと私だけ』であって。

クリスマスデートで賑わう街みたいな、数万組のどこを取っても同じ、みたいな感覚の曲じゃないんですよね。

あまり、良いタイトルがすぐには思いつきませんが…

 

それにしても、邦題っていう概念が昭和っぽい感じですよね。

最近はあまり見ないような。

この曲に関して言えば、原題で覚えておいたほうが幸せになれると思います。

クリスマスの街を彩る曲(7) I Saw Mommy Kissing Santa Claus

Jackson 5「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」

 

 

若き日のマイケル・ジャクソンが歌うクリスマスソング。

声変わり前の彼の声は、幼いけれども凄い安定感。あの声質でここまで完璧にメロディーを歌い上げるって、本当に凄い。

それに、ただ完璧なだけじゃなくて、例えば「Wow!」と騒ぐところには、こどもが期待されている無邪気さみたいなものが垣間見えて、そこがまた良いのです。

この辺りに、彼のエンターテイナーとしての才能みたいなものを感じます。

 

この曲自体は、ジャクソン5が歌うよりも20年くらい前に出ていました。

当時13歳の少年、ジミーボイドが歌う、ジャズの香りが漂う静かな曲。

ジミーのバージョンは、遊びがない、完全に構成されつくした曲でした。歌がうまいこどもがジャズを歌ったらこうなるっていう、お手本みたいな曲。

背伸びをした少年が大人の世界を垣間見る、そんな一面がクローズアップされていました。

まるで、大人向けの絵本みたいな世界観。

 

マイケルの功績は、こういう曲を、ポップで分かりやすい、誰しもに愛される曲に作り替えてしまったこと。

絵本とは、誰もが楽しめるものでしょう。そんな思想が見えるよう。

こども目線で見た、こどもの世界。

だけど、その完成度の高さは見る人が見ればよく分かる。

 

どちらのバージョンも、アートとして全く違う魅力を持っているんですよね。

 

いつまでもこどもの世界に居たかった。多分マイケルはそんな人。

このきらきらと美しいクリスマスは、彼の原体験だったのかもしれませんね。

楽しそうなのが伝わってくるから。

 

それにしても。

鉄琴とかトライアングルとか、そういうきらきらした金物の音って、クリスマスソングの定番だけど。

この時代の曲では既にそれが使われているんですよね。

これを最初にやりだしたのは誰なんだろう。それが気になっています。

クリスマスの街を彩る曲(6) READ MY MIND

sweetbox「READ MY MIND」

 

 

洋楽にも少しだけ触れます。

 

sweetboxは、プロデューサー陣とヴォーカルのユニット。洋楽でこのタイプって珍しいよね。

日本で言うとZARDみたいな感じでしょうか。

だけど、ヴォーカルの人がめっちゃ交代しまくるのも一つの特徴。

2020年現在は、6代目のヴォーカルが歌っています。

当初のファンはどう思って聴いているのか。

安倍なつみファンが小田さくらの歌を聴くような感じなのかな。そう考えると普通に聴けるのかもしれません。

 

sweetboxというと、多分、世界の98%くらいの人は(彼らのことを知っていれば)「Everything's be alright」を思い浮かべるでしょう。

あの曲のインパクトは凄まじいから。

G線上のアリアをサンプリングした名曲です。

 

 

この「READ MY MIND」が発表されたのは、彼らの名を世界に知らしめた曲の歌い手であるTinaが脱退した直後。

収録アルバムの名前は、新ヴォーカルの名前を冠した「Jade」でした。

よほど自信があったのね。

 

彼らの歌声はまるで正反対。

力強い歌声でヒップホップを歌い上げるTinaと、

少女のような繊細さでR&Bの世界を描くJade。

この突然の路線変更にファンは驚いたのでしょうけれど、これはこれで、とても良い世界観を築いています。

Tinaにしか歌えない曲があれば、Jadeにしか歌えない曲もあった。

 

この曲の魅力はまさに、その少女性みたいなもの。

『もしあなたが私の心を覗けたならば、

私の目に映るもの、その意味が分かるのに』

※めっちゃ意訳です。

 

というような歌詞を、きらきらしたサウンドに乗せて歌う純粋さ。

日本では、sweetboxといえばこの曲、とても良い結婚式ソング。というイメージが付いているのですけれど、確かに夢が溢れた曲ですよね。

 

それにしても。

この曲のアレンジはほとんどドラムとストリングスのみで構成されています。

misiaの「Everything」でも感じましたが、この二つの楽器だけで作り上げる世界って、とてもエモーショナル。

というか情熱的。

心臓の鼓動がダイレクトに響いてくるようで、美しい構成です。

クリスマスの街を彩る曲(5) Everything

misia「Everything」

 

 

浜崎あゆみの「M」と同様、これも展開がドラマティックな曲です。

こちらの方がより振り幅が大きくて、様々な表情を見せる曲ではありますけれど。

 

この曲で最もインパクトが強いのは、やはりサビの

You're everything

ですよね。

misiaの声の世界観に浸ってしまうので、気にせずにさらっと聞き流してしまうけれど。よく考えてみれば凄い歌詞。

「私の生きる意味の全て」でも「私が欲しいものの全て」でもなくて、世界と等価だっていってるんですよね。

凄く強いメッセージ。

 

この曲は、このメッセージをいかに強く伝えるのか、それを強烈に意識した構成になっています。

1A部分については、

ピアノ+ボーカル→ バンドセット+ボーカル

と変化します。

ベース優位の編曲で、足下を見ながら歩くような感覚になっています。

 

そこから段々とボーカルのエネルギーが増していき、それとともにストリングスの存在感も強くなり、

間奏以降はボーカル、ストリングス、ドラムのスリーピースみたいになっています。

ストリングスの華やかさ、ほとんどハイハットとスネアだけのきらきらした雪みたいなドラム、そして何よりmisiaの力強いながらも優しい声。

音の重心が高くなるから一気に空に浮かぶような心地よさを覚えるし、まるで夢の中にいるみたいな非現実的な美しささえ感じます。

 

この曲は、misiaのブラックミュージック的な歌唱、クラシックみたいな美しい景色、歌謡曲的なメロディーの美しさ、それが渾然一体となっています。

それまでのmisiaの曲よりも格段に聴きやすくなっており、J-pop的な良さと音楽的な美しさが高いレベルで同時に存在している。

 

凄い曲であると同時に、やはりこの曲はmisia以外には歌えないように感じます。

音域の広さを除いては、そこまで難しい曲ではないのですけれど。

ただ、美しい曲であるが故に、普通のボーカリストが歌うと曲に負けてしまう状態になってしまうんですよね。声が埋没してしまうというか。

ストリングスとの絶妙な絡み合いを見ても、やはり、これはmisiaに歌ってもらうために生まれてきた曲。全てが完璧に絡み合って、この上なく美しい作品に仕上がっているのです。

クリスマスの街を彩る曲(4) M

浜崎あゆみ「M」

 

 

プリンセスプリンセスじゃないほうです。あっちも良い曲ですけれど。

 

この曲については、広瀬香美さんの歌ってみた動画が最もダイレクトに良さを伝えてくれています。

見たことがない方は是非。

https://youtu.be/BtjGsFEOzN0

 

 

 

展開がダイナミックで美しい曲です。

同じことを繰り返しているようで、だけど徐々に熱が高まっていく構成。

これ、言うのは簡単だけど、聴かせ続けるのは本当に難しいんですよね。

全てはメロディーが美しいから成立する楽曲です。

 

1サビ(ボーカル、キーボード in)

→イントロ(ストリングス in)

→1A(ストリングス out)

→1A'(ストリングス in)

→1B(パーカッション in)

→間奏(ドラムセット in)

→2A, 2B

→2サビ(キーボードの音変化)

→ギターソロ(エレキギター in)

→3サビ〜

 

という感じ。

ベースが居ませんが、「M」という存在を見上げるふわふわした熱量感の表現には必要ないという判断からなのでしょう。

この曲では、見ている対象は空の上であり、地に足のついた現実ではないのです。

特に、サビに入った瞬間に全ての楽器の重心が一気に上に向きます。

キーボードの音も、ピアノから金属感のある音へ。

もちろんボーカルも例外ではなく、高音の連発、かつ、ずっと上昇していくメロディーに変わります。

この現実離れ感は凄い。

ここまで来ると、相手に対する一種の信仰心みたいなものを感じます。

それこそ『Maria』みたいな対象。

 

相手が誰なのかはまぁ良いのですけれど、

理由なく始まりは訪れ

終わりはいつだって理由を持つ…

というのは今になってみるとだいぶ示唆的。

っていうか皮肉的…

アーティストだなぁ。

 

 

モチーフといい、MVの感じといい、クリスマスにぴったりの曲です。

クリスマスに聴きたくなる曲って、ある程度の温度を感じるものが多いですよね。

やはり、寒い時期に暖かい、もしくは熱い曲を聴くからこそ強烈に印象に残るのかな。

 

クリスマスの街を彩る曲(3) 一緒に…

MAX「一緒に…」

 

 

 MAXと言うと、「安室奈美恵 with SUPER MONKEY'Sの安室奈美恵じゃないほう」だったり、

「激しいダンスパフォーマンスが売りのダンスユニット」だったり、

そんな認識のされ方をしているのですけれど。

実際はそうではなくて、「女性コーラスユニット」です。

紅白に出ていた時の読売新聞にそう書かれていたので間違いありません(情報ソース無し)

 

この曲は、ダンスにばかり目が行きがちなMAXがダンスを封印して歌った、隠れた冬の名曲。

MAXって歌が上手いって印象はあまり無いのですけれど、この曲を聴くとその技術の高さに驚きます。

これは確かに女性コーラスユニット。

今で言うリトグリみたいなものですよね。

 

クリスマスソングとして名前が上がることはまず無いのですが、私の中ではこの時期になると一番に聴きたくなる曲です。

 

この曲の良さはただ一点、メロディーの美しさに集約されています。

この作詞作曲はTUBEの前田さん、春畑さんコンビ。実質的にTUBEの曲です。

確かに、特にサビ部分については、前田さんの声で脳内再生するとぴったり来ますね。

『この冬もずっと』辺りなんてそのまま。

前田さんのメロディーメーカーっぷりが強烈に発揮されています。

 

それにしても、

夏のイメージが強い両アーティスト、TUBEとMAXが出会うと冬の名曲が出来上がる。

不思議な巡り合わせですよね。

 

冬の曲だけど、暖かい音色、暖かいメロディー、暖かい歌い方。

これらが暖かいクリスマスを連想させるから、暖かなクリスマスの象徴として記憶に残る。

確かに、そう考えると、

彼らの持つ温度が冬の曲をクリスマスの名曲に昇華させたという言い方も出来るのかもしれません。

美しくも、この季節の暖かさや明るさを感じる曲です。

クリスマスの街を彩る曲(2) CRAZY GONNA CRAZY

trfCRAZY GONNA CRAZY

 

 

trfの冬の曲というと、まず「寒い夜だから…」が来るかもしれませんが、より冬に聴きたくなるのはこっち。

この曲のほうが楽しげで、クリスマスに向かう街の浮かれ具合をよく表してるから。

1994年の冬の曲ですけれど、まだ世間にはバブルの残り香があったのでしょうね。こういう曲が世界に満ちていた時代。

 

ダイヤを散りばめてるような

夜景を車から見てるよ

カラオケも飽きちゃった頃でも

腕に手を絡ませればゴキゲン

世界は希望で溢れていて、そんな与えられた希望なんて退屈。だからあなたとそれを埋める。

trfの他の曲を聴いても思うのですけれど、今の世の中じゃ絶対にこんな曲は生まれない。

90年代の文化遺産みたいな曲です。

だけど、今の世界の中でも、こういう曲を聴くと何故かテンションが上がるのは凄いこと。あの頃の手触りなんてほとんど知らないのに。

ある意味でタイムカプセルみたいなもので、小室哲哉って、時代を描くのが本当に上手い。

 

この曲の音色のキラキラ感と打ち込みのドラムパターンは、輝く都会の熱量を描くと同時に、冬の乾いた空気も描いています。

澄んでいて、深呼吸したら肺が凍るような空気。冬に流れていたこともあって、クリスマス前の楽しげな記憶とともに思い出します。

季節感のある曲ってとても強いよね。その時期が巡ってくるたびに聴きたくなる。

 

 

ところで、このタイトルの意味。

何なんでしょうねこれ。

英語を習ってすぐの頃は、「狂っていたら狂ったままだ」って訳していましたけれど、他に訳しようが無い気がする。

 

まぁ、調べてみると、CRAZYには「夢中」って意味もあるので、

『あなたにずっと夢中でいたい』って訳すのが美しいのかな。

小室さんの言語は全てを超越するので、文法とか意味みたいな些細なことに拘ってはいけないのだ。