雨の日に聴きたい曲(7) ブルーバック
Plastic Treeには雨の曲が多くて、隙あらば雨が降っているイメージなのですけれど。
雨の日に聴きたいっていう意味ではこの曲。
何かを失ってから、自分の中でその存在が死ぬまでの短い時間。
その瞬間の激情を描いた曲。
見えている風景はひたすらに静かで、
だからこそ、その感情の強さが際立ってみえます。
息 声 指 躯 心 君がね
ひとつひとつ 離れて 世界は また からっぽだ
この辺りの歌詞とメロディーの絡みが美しい。
感情はぐるぐると螺旋状。
ごく表面ではピリオドを打ったつもりでも、そんな薄い決意では心の奥底は納得しない。
なにもない此処はどうせ只の、 ブルーバック――――。
大サビの盛り上がりは、最も静かであるはずのこんな歌詞。
静かな雨の中、世界と思考と精神がばらばらになっていく感覚。
確かにその瞬間、自分は世界の中から乖離した存在にさえ感じるかもしれない。
だからこそ、世界はブルーバックに見えるのか。
この曲はドラマーが作った、ドラマのための曲です。
だんだんと熱量が高くなっていくドラムは、そのまま、感情の揺れ動きを示しているよう。
歌詞と演奏。感情の描き方が凄く上手い、とても好きな曲です。
このサイトで公開しているプラソートでは、全体の2位でした。
彼らにはエモーショナルな曲がとても合う。