雨の日に聴きたい曲(10) 雨
羊文学「雨」
sportifyの埋め込み。
ギターのコピー動画。この人のギターはとても好き。
轟音女性ボーカル曲、その3。
この手の音楽と雨は本当に相性が良いです。
豪雨の中に一人、という世界観がとても美しい。
君がくれたCDを聴く
何度も繰り返す
この部分によく表れているように、極めて内省的な曲なんですよね。
CDをくれる関係。
自分の好きな曲を聴いてほしいのなら、大体の場合は貸すだろうし。
この相手にとって、その行為はもう終わったことなのかもしれない。
どうでも良いCDを渡した、でも返してもらうために会うかというと、別に。
だけど自分は、それを捨てられずに聴き続ける。
窓から見える
光が揺れてる
雨、雨
そんな鬱屈した思考は、窓からの雨模様を見た瞬間にがらりと変わる。
ここの疾走感あふれる演奏が素晴らしいです。
雨の中、踊り出したくなるような。
『光が揺れてる』とは言うけれど、そんな暗い空の下で大した明かりが見えるわけない。
だけど、この人は、自分の外の世界に光を見た。
暗闇の中に差し込む光。
いったい、どれだけの暗がりの中に居たのだろう。少し怖いくらい。
この曲を聴いて浮かぶ景色は、暖かな雨の中で踊っている女性。
雨だろうが何だろうが、生命が続く限り踊り続けようというような決意を感じます。
「音楽の鳴っている間は踊り続けるんだ」
確か、村上春樹の『ダンス、ダンス、ダンス』にもそんな一節が出てきたような。
生きることは踊ること。
窓の外には世界があるから、自分の中に、終わった歴史の中にこもってはいけない。
傷つきながらも、前向きに生きる生命力を描いた曲です。