【各種ソートへのリンク】

プラソートはこちら。(「十色定理」まで更新済)

People In The Boxソートはこちら。(「Tabula Rasa」まで更新済)





夏の日に聴きたい曲(7) おいでよ

People In The Box「おいでよ」

 

このスタジオライブ動画の6:54〜

 

People In The Boxのアルバム「Wall, Window」は夏の匂いに包まれたアルバムですが、その中でも特に好きな曲です。

 

歌詞サイト(http://j-lyric.net/artist/a04efc1/l03246c.html)で見ると、凄まじくシンプルな歌詞が10行だけ書かれていてびびります。

こんなんで曲になるのかと。

そういうシンプルな中で立ち上る夏の香り

 

波多野さんの歌詞は映画的なのですが、この歌詞については連続写真みたい。

印象的なシーンを、完璧なロケハンで3つだけ撮影して、それで終わり。

それだけで、誰もが持つ「あの頃の夏」を強烈に思わせる力を持った作品になります。

 

中でも、

ぼくはゆうれい

そばにいたいよ

ぼくのゆうれい

そばにおいでよ

という映像が持つ力は本当に凄い。

お互いのほうを向いていて、それでも視線が交じり合わないことの寂しさ。

 

 

音楽的には、この曲は3拍子と5拍子を行ったり来たりするのですが、

変拍子曲にありがちな「難しいことやってる」感はなくて、物凄いポップなんですよね。

5拍子部分の自然さは異常。

People In The Box変拍子使いまくりの変態バンドだとはよく言われますが、その本質はポップ。

この曲のように、サウンド上の自然な動きを追求したら楽譜の方が勝手に変になってしまった、というのが正しい解釈と感じます。

 

とは言っても、やはりリズム隊の難易度は凄まじいわけで。

こんな変態的なリズムを刻みながら平気でコーラスまでこなしてしまう福井さんと山口さんの凄さも感じます。

シンプルだけど、冷静に見ると結構恐ろしい曲。