【各種ソートへのリンク】

プラソートはこちら。(「十色定理」まで更新済)

People In The Boxソートはこちら。(「Tabula Rasa」まで更新済)





夏の夜に聴きたい曲(12) 黒毛和牛上塩タン焼680円

大塚愛黒毛和牛上塩タン焼680円

 

 

黒毛和牛のタンが680円。

お買い得です。

 

大塚愛は夏の気配が漂うアーティストです。

プラネタリウム」とか「金魚花火」のような夏の終わりを描いた情感たっぷりの楽曲もあれば、

PEACH」みたいに素直な暑い夏を描いた明るい曲もあったりと、

色々な夏を見せてくれます。

 

そんな中で、夏になると聴きたくなるのは「黒毛和牛上塩タン焼き680円」です。

焼肉って、凄く夏らしい食事。

 

大塚愛の作詞能力の凄さって凄い。この曲の魅力の大部分はそこにあります。

だぁいすきよ

あなたと一つになれるのなら

こんな幸せはないわ…

お味はいかが?

焼肉のことを歌っているようで、

実は、やはり焼肉のことを歌っていますね。

 

比喩の力というか、こういうのって大部分は観察眼。

これは一朝一夕に得られるものではなくて、完全にセンスの問題です。

この歌詞に限らず、大塚愛の作詞センスって本当に凄い。

 

大塚愛の中で最も有名であろうフレーズ、

隣どおし あなたと

あたしさくらん

なんて、センスの塊ですよね。

凄く写真的だし、

二人の初々しさからジューシーな期間の短さまで、色々なものを一気に内包する歌詞。

 

この「黒毛和牛上塩タン焼680円」について言うと、

キラキラ光る粒の飾りで

オシャレ

って部分が最も凄い。

だって、どこにも粒の飾りなんて無い。

塩タン焼きにも、他の何かにも。

だけど言いたいことは、映像的に凄く伝わってくる。

凄いセンス。

 

何より、焼肉の中でも上タンを持ってくるのが凄い。全てがそこに集約されている。

 

そして、この曲には大塚愛のキュートな声質が凄く合ってる。

力強すぎたり、しっとりとしすぎていたりすると、何というか、生々しすぎる気がする。

大塚愛だからこそ、これはポップな楽曲になることが出来たのだと思います。ちょっと火傷をするくらいの熱さですんでる。

 

なお、この曲は、過去のアルバム曲「黒毛和牛上塩タン焼735円」のアレンジ違いです。

原曲のほうが55円高い分、しっとりとしていて優しい味。

680円の方は、パンチの効いた分かりやすい味です。高揚感があって、より夏向き。