夏の日に聴きたい曲(19) 水流のロック
日食なつこ「水流のロック」(2014年)
ヒグチアイに引き続き、キーボードを弾く女性ボーカル。
日食なつこについては、その佇まいというか、舞台上の所作の美しさ、カッコ良さが好きです。
ちょっと前に関ジャムで取り上げられ、話題になった曲。
ここに貼り付けたのは、MVではなくてライブバージョンです。
エモーショナルさがよりくっきりと出ている。
komakiさんのドラムも凄く好き。
この曲はボーカルとピアノとドラムだけで構成されているのですが、このシンプルな構成で、物凄いグルーブ感。完全にロックです。
本来、ソロアーティストのサポートドラムって、主役を立てるために自分は一歩引いて演奏するのだけれど、彼らに関しては、そんな忖度が全くありません。
ドラム対ドラムのセッションみたいに、楽曲としてのルールを守りながらどこまで目立つことが出来るかってやり合ってる感じ。
だから、日食さんはドラムを叩いているようなビート感のある鍵盤を弾くし、komakiさんはピアノみたいなメロディアスなドラムを叩く。
どちらが何の楽器だか分からなくなってくるくらいに、
まるで跳ねる水のような、エネルギッシュできらきらと輝く音の粒。
ある時は流れて、ある時は渦巻き、逆流し、太陽光を乱反射する水。
映像的な音が美しい。
そして、そんな中でひときわ輝きを放つ日食さんのボーカル。
音を混ぜ合うのではなくて、積み上げたみたいなピラミッド。それがこの曲の魅力です。