夏の夜に聴きたい曲(21) 真夜中ドライブ
緑黄色社会「真夜中ドライブ」
緑黄色社会。ここ数年でメジャーデビューしたバンドの中では、羊文学と並んで凄く好きなバンドです。
女性ボーカルでリズム隊が主張しまくるバンドが好きなんですよね。
きのこ帝国も好きでした。
緑黄色社会の特徴は、楽しさが伝わってくる演奏です。
夏の空の下で、エネルギーが有り余って仕方なくて、とりあえず飛び跳ねているような。
多分、彼らは光合成が出来るのでしょう。
全体の楽しさを引っ張っているのがキーボードです。
跳ね回って、空間を音のシャワーで埋め尽くすようなキーボード。それに引っ張られるように、他の楽器もスキップをしているような。
こういう演奏って、聴いた印象よりもずっと難しいんですよね。
ベースもドラムも自由に動き回っているから、土台がどこにあるか見失いやすい。
普通のバンドであれば、どちらかが支える立場になるはずなのだけれど。
敢えてそれをせず、好き勝手に動き回ることが、疾走感や自由な世界観を作り上げているんですよね。
ただ、それはかなりの実力に裏打ちされたものです。普通はなかなか出来ない。
この曲に限らず、緑黄色社会はドラムが本当に自由で。それが好きです。
サポートドラマーなのですけれど、物凄く目立っている。
でも、そこも含めて、全てが解放された音楽になっています。
空いている高速道路を飛ばしながら聴きたい曲です。
出来れば窓を開けながら。
夏の暑苦しさを風で吹き飛ばしたい。
まとわり付く色々なものから、少しの間自由にさせてくれるような曲です。