夏の日に聴きたい曲(12) 花葬
L' arc〜en〜Ciel「花葬」
2020年は、今のところわずか3本しかライブに行けていないのですが、うち一本はラルクの「MMXX」でした。
久しぶりに真面目にバンドをしてくれているラルクを見て、ラルク熱が再燃しています。
本当はファイナルのパブリックビューイングにも行くはずだったのですが、コロナの影響で中止に。あのライブが最後まで出来なかったのは、本当に文化の損失です。
10年ぶりくらいにバンドとしてのラルクを見られたのに…
花葬。
シングル3枚同時リリースで話題になった曲です。
変態変拍子で沼に引き摺り込む侵食と、
何も考えずに聴ける王道ロックのHONEYと、
ただ美しい花葬。
どれも全て色が違う、でも完成度の高い3曲でした。
ただ、花葬の美しさは群を抜いています。
ラルクの曲の中、ひいてはいわゆるJ-popの中で最も美しいと言っても過言ではありません。
花葬のMVを見たことが無い方は見ておいてください。美しいという概念を実感として理解できます。「Water!!」みたいな。
本来であれば、ラルクファンとしては夏の曲として「LORELEY」とか「C' est La Vie」あたりを紹介しておきたいところなのですけれど。
でも夏といえばこの曲。
この曲は名曲要素がてんこ盛りなのです。
何より目立つのはギター。
イントロの乾いたギターも良いのですが、
素晴らしいのは1サビ後のギターソロ。美しいし、色気を感じます。特に高音部分の歌い方。物凄い光量を感じます。
このギターソロについては、ベースの動きも凄い。
TETSUYAさんのベースは、ほとんどメロディー楽器として歌っているのが特徴なのですが、このギターソロに関しては、もはや踊っています。
凄まじい動き。キレが凄いし。
yukihiroさんのドラムに関しては、美しすぎて何も言えないのですけれど…
基本的にこれはドラム曲です。32分音符連発の、手数が多すぎて残像が見えそうなドラム。
yukihiroさんのドラムで特徴的(だと思っている)のは、ゴーストノートの美しさ。
※ドラムにおけるゴーストノートとは、あるか無いか分からないくらいに小さく叩くこと。
特にこういう美しい曲では顕著なのですが、彼のゴーストノートには表情があるのです。ただ小さく叩いてるだけじゃない。
だからビートに奥行きが出て、曲全体が立体感を持ってくるんですよね。
色々な意見があると思うのですが、私の中で、yukihiroさんの最大の特徴はこの立体感だと思っています。
hydeさんの声とか美しさについては、凄すぎてどう書けば良いか分からないので書きませんけれど…
全ての要素が美しくて、世界に引き摺り込まれてしまいそう。
この曲に限らず、ラルクの魅力はその辺りにあるのかもしれません。